今回は、女性語の使い方について説明するわね。
女性語とは
女性語という言葉を聞いたことはあるかしら?
「そうね」や「いいわよ」のように、話し手が女性であることを示す言葉遣いを指してこう呼ぶの。もともと創作用に生み出された言い回しだから、現代の女性が使うことはあまりないかもしれないわね。
あるキャラクターが女性語を使えば、読者はその人物に対して女性らしいイメージを抱くことになるわ。つまり、女性語を多用すればするほど、淑やかさや艶やかさを備えた女性キャラクターとして読者に認識されやすくなるってわけ。
使用率をみると、男性向け作品で使われることが圧倒的に多いわ。あとは海外文学の翻訳作品とかね。ユニセックス化が顕著な少女漫画作品だと、「~だね」「~じゃないかな」「~だし」といった性差のない喋り方をする女子キャラクターがほとんどで、たとえばドラマや演劇なんかだと、話者の感情が高ぶったときだけ女性語が使われることが多いみたい。もちろんこれらの中にも、常に女性語で話すキャラクターは存在するけれど。
今私が書いているように、文末に女性語特有の助詞を入れるだけでも女性語は成り立つんだけど、さらに女性らしさを出したいのであれば、これに丁寧語(敬語)を加えることをおすすめするわ。
女性語における人称
女性語を使うキャラクターの一人称は「わたし」「わたくし」「あたし」「うち」あたりが多いんじゃないかしら。少し芝居くさくなるけど、自分の名前を呼んだりニックネームを使う人もいるわね。相手に呼びかけるときは「あなた」「あんた」「きみ」が有力候補。丁寧語も併用する場合は「~くん」「~さん」を使い分けることも多いみたいね。
女性語における相槌の打ち方
女性語を使うキャラクターは、相槌や呼びかけの言い方にも特徴があるの。必ずこの言い方をしなければならないというわけではないけれど、女性語を多用するキャラクターであれば押さえておいた方がいいと思うわ。
肯定するとき
- ええ
- そう
- そうね
否定するとき
- いえ
驚きや疑問を含むとき
- あら
- へえ
- ふうん
- そうなの
- そうかしら
呼びかけるとき
- ねえ
- あの
- ちょっと
女性語における助詞
女性語は丁寧語と同じく、文末に女性語特有の助詞をつけるだけでそれっぽくなるから使いこなすのはそう難しくないわ。いくつか助詞を挙げてみたから参考にしてね。
- そうね
- そうなのよ
- さすがだわ
- するどいわね
- 覚えてないのよ
- 知らないわよ
- そうなの
- 帰って
- 忘れないで
- そういうものかしら
- あなたですもの
- しっかりしなさい
- 安心してちょうだい
- 結構ですこと
女性語は上品な印象を与える一方で、使いすぎると上から目線が鼻につくと言われてしまうこともあるの。キャラクターのイメージに合わせて、「だよね」「でしょ」「じゃん」のような男女共通の終助詞との割合を調整することが大切かもしれないわね。